ここ数年の最低賃金の上昇率はほんとうにすごいですね。
皆さんの会社でも「新規雇用者の賃金と既存社員の賃金が実は逆転してしまってるんです。」ってことが起こっていないでしょうか?
さすがにここまで賃上げが進むと、取引先・発注先の理解も進み、賃上げ分を受注金額に反映してい頂けるケースも増えているようです。
ただし、円安の進行や国際情勢の影響による原材料費・エネルギーコストの高騰が同時に会社経営に圧迫しており、価格転嫁だけでは吸収しきれないという声も多いです。
こうした状況の中で、最近は基本給のベースアップだけに頼らず、福利厚生を活用して従業員の手取り額を実質的に増やす取組みとして、食事補助制度を利用する企業が増えてきました。
令和8年度の税制改正で、食事補助の非課税枠が拡大されたことも影響しています。
制度にはいくつか選択が可能です。例えば
社員食堂型:栄養バランスの取れた食事を安定提供できるが、初期投資(数百万~数千万円)が大きく、当社規模ではハードルが高い。
弁当配送型:設備投資が不要で、利用実績の把握や給与控除もしやすく、中小企業でも導入しやすい。
設置型(置き食型):数万円程度、あるいは無料で導入できるサービスもあり、初期費用を抑えられる。勤務時間が不規則な現場とも相性が良い。
チケット型:テレワークや外勤が多い従業員でも、勤務場所を問わず利用できる公平性が特徴。
従業員によって食事のとり方は様々なので、例えば昼食は軽めにして夜しっかり食べる方もいれば、その逆の人もいます。そう考えると「食堂での提供」よりも、従業員自身が使い方やタイミングを選べるチケット型・設置型の方が多様な生活スタイルに対応しやすそうですね。
私自身、最低賃金の引上げ自体に異論はなく、従業員の生活を守るために必要な取り組みと認識しています。
一方で、急速な引き上げによる既存社員との賃金バランスの崩れは、放っておくわけにはいきません。価格転嫁のご協力を続けながら円安・物価高騰という厳しい経営環境の中で、ベースアップだけに頼らず、食事補助をはじめとする福利厚生の活用によって、限られた原資の中で、効果的な生活支援を図っていきたいですね。


